土壌の付着した根粒をMOG-A1菌懸濁溶液に浸漬した後にハイポネックス培地に置床。
培養7日後の状態。
MOG-A1菌によって、根粒表面に生息している多様な土壌微生物は、全て不活性化してコロニーを形成しない。
桃色の菌は「根粒菌」。
根粒菌のみ木材腐朽菌 菌根菌「MOG-A1菌」と共同社会を営んでいる。
菌根菌と根粒菌は、植物の根との共生を結ぶ遺伝子コードを持つことが知られているが、
根粒菌の遺伝子コードは、菌根菌の遺伝子コードを真似たもの。
そういうことで、根粒菌は菌根菌であるMOG-A1菌と共生し、一つの菌社会を形成することが出来るのかもしれない。
根粒の表面には病害菌も生息している。
この病害菌もMOG-A1菌によって「不活性化」する。
MOG-A1菌が土壌に生息している圃場であれば、大豆の病害も発生しないことになる。
このことは、土壌の多様な微生物活性が、病害を減少させるという先行知見に疑義があるということである。
とのことを人間社会に例えれば、会社内で活動的であちこち動く人間が1万人いれば・・・病気にならないというのと同じである。
その中に病害菌を持つ一人が居れば・・・逆に多くの人に感染の機会生まれる。
自宅で安静、謹慎して行動しないことが伝染を防げる。
多様な微生物が活性化している土壌の作物が免疫力が高くなることも多少はあるかもしれないが、
現在の病害菌は、その程度の免疫システムを難なく突破する能力を具備している。
作物の育種が・・・そういう耐性を重要に考えてこなかったためである。
更に、多様な微生物のは・・・ほとんど細菌を想定したもので、真菌、特に木材腐朽菌を削除したものである。
土壌の主役は、大自然界では木材腐朽菌である。
圃場にはほとんど木材腐朽菌は生息していない状態での、有機物投与微生物活性は、逆に病害菌活性になる。
有機農法が・・・多様な微生物資材投与農法で、無農薬栽培が挫折するのは、このためである。
現在の日本にある多様な農法で、木材腐朽菌によるものは一つもない。
だから・・・無農薬栽培は不可能である。
空中に浮遊している病害菌の胞子が地表、作物に落下するが、これをどうすることも出来ないからである。
大豆根粒の表面に生息している多様な微生物のコロニー。
土壌の付着した根粒をそのまま殺菌しないでハイポネックス培地に置床 室内静置培養
地球の地表、土壌には何10万種の多様な菌が生息している。
この菌の一つ一つを単離分離して、その菌の性格、特性・・・そしてその菌の土壌内における生活、行動を
調べ上げるのは、現在の科学、機器では・・・ほとんど不可能に近い。
研究室内で培養基上で見られるコロニーの姿は、人工環境での菌の姿であり、生活である。
実際の圃場の土壌での姿、生活、菌社会は、それとはまるで異なるものであると想像される。
その菌社会の実像を見たものはいない。
そういうことで菌の研究は1800年代から今日まで、菌の単離、純粋培養、同定で行われてきた。
この研究方法で農業における病害菌、有用微生物の研究も行われてきた。
植物病害菌の検索は、人間の病害菌検索の手法を用いて同定することが出来る。
しかし、植物の生育を助ける菌を見つけることは・・・膨大な菌の中から見つけ出すことは殆ど出来ていない。
一つ一つの菌を植物に担持させても、ほとんどの菌は・・・全然カンケイない。
しかし、複数の菌の場合に大きな影響を表すことが知られている。
この複雑系を解明するのは現在の科学では手に負えない。
カンケイない日和見菌が、別な菌と遭遇したとき、突如日和見を捨てる場合があることが知られている。
逆に素晴らしい活力菌が、他の菌と遭遇したとき突如日和見菌になることも知られている。
人間の会社で社員の行動と非常に似ており、1万人の会社が、1万人全員が「活性」して仕事しているか。
そういうことと、菌社会、菌世界は・・・同じような様相である。
そういうことで、MOG-A1菌と他の微生物が同じエリアで遭遇したとき、他の菌はどういう生活をするのか。
MOG-A1菌はこれまでの試験で、多様な微生物を「不活性化」させる「絶対王者」菌であることが知られている。
今回は、マメ科植物の大豆の「根粒」を用いて試験した。
大豆の根粒の表面には、根粒菌が固定する窒素を得るために多様な微生物が生息し、
根粒菌社会を形成している。
この根粒菌社会を形成する多様な菌と木材腐朽菌である菌根菌MOG-A1菌の関係である。
自然界には根粒菌と共生して生きているマメ科植物は非常に多い。
このマメ科植物自生地の地表は、枯れ落ち葉を分解出来る木材腐朽菌が支配占有するエリアである。
当然、根粒菌社会を形成している多様な菌は、木材腐朽菌と遭遇する。
この場合、多様な菌はどうするのか。
〇、より以上に活性化する。
〇 休眠、不活性化する。
〇 共生関係を図る
さて、どうなるのか。ハイポネックス培養基上でどうなるのか。
suma-to siken 259
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MOG-A1菌による圃場の土壌微生物不可活性化、休眠試験
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